令和6年度一般会計予算に反対しました

令和6年度宝塚市一般会計予算に反対いたしました。なお採決は、賛成多数による可決でした。討論の内容は以下のとおりとなります。

 日本維新の会宝塚市議団の委員として、議案第1号令和6年度宝塚市一般会計予算について、反対の立場から討論を行います。
 反対の理由は、財源の見通しが非常に厳しい中での予算編成であるにも関わらず、コスト意識を充分にもたない編成がなされていることです。そのような姿勢が最も顕著に表れているのが、宝塚市制70周年記念事業だといえます。記念事業は複数ありますが、いずれも事業計画が煮詰まりきっておらず、どのような効果が見込めるかという試算や見通しを立てないまま、安易に支出を決定しているとの印象を拭えませんでした。同じ費用の中で成果を最大化していこうという意欲も感じられませんでしたし、また記念事業による知名度の向上や集客を、どのようにして翌年度以降に繋げていくのかという持続可能性に関しても、充分には探られていなかったと言わざるをえません。事前に充分な検討を重ねていたという印象もうかがえず、唐突に出てきた印象を拭えないことを鑑みても、オープンな予算編成であったとはとても思えないのです。
 さらに、スクラップアンドビルドを適切に行えているのかという観点からも疑問が残りました。人口や税収が右肩上がりに増えていくという高度成長期のような時代ではない以上、新たな事業というのは、やみくもに立ち上げるのではなく、精選して立ち上げなければならないものですし、またそれに伴って廃止する事業についても同時に考えていかなければなりません。そうである以上、新たに立ち上げる事業というのは、廃止していく事業に代わってそれを立ち上げることの意味を客観的に説明できるようなものでなければならないはずですが、このたびの予算で新たに立ち上げられていた事業を見る限り、その要件が充分に満たされているとは感じられませんでした。先日の宝塚市議会意見交換会において、私たちは介護ファミリーサポート事業を廃止しないでほしいという立場に立つ方々からの切なるお声をお伺いしました。このときお越しいただいた方々に、サポートが廃止となる一方で新たな事業がスタートするということを伝える際、たとえば市制70周年記念事業について、私たちは胸を張って説明できるでしょうか。この点に関して強い疑問が残りました。ご答弁においても、歳入の中で歳出を組むであるとか、やめるものを探すことが大事だといった言葉が出ましたが、これらの言葉が充分実行に移せているとは思えません。
 また、少子化の進むこの時代において持続可能な自治体を作り上げていくためには、子育て世代への投資が不可欠です。この予算特別委員会でも議論に上がっていましたが、給食費の無償化が全国の自治体において進んでおり、隣の伊丹市でも実現の見込みであることから、この課題は本市でも検討を進めなければならないものだといえます。実際に、先の意見交換会でも、給食費を無償化してほしいという要望が強く出ていました。しかし、給食費の無償化には膨大な予算が必要であり、なるべく早い時期にこれを実現しようと考えるからには、財源の確保が不可欠となります。その観点からも、令和6年度予算におけるコスト意識は非常に重要であったといえますが、予算編成からはむしろ、コストについての放漫な意識しか感じとることができませんでした。答弁に「無償化は財源的に厳しいけれども、自校炊飯式のおいしい給食があるよ、というようなアプローチをしていきたい」という言葉がありましたが、これは、コスト節減による実現を初めから諦めているようにも受け取れます。このことを認容することはできません。
 以上のことから、日本維新の会宝塚市議団は、議案第1号令和6年度宝塚市一般会計予算について、反対の立場を表明いたします。

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